アメリカのトランプ大統領のおかげで「フェイクニュース」という言葉が世界を駆けめぐり、メディアの信憑性に一石が投じられる形となりました。最近、某アメリカの週刊誌で従軍慰安婦の特集があり、アメリカの学者の発言に呆れました。
その学者は、日本に謝罪を求め続ける韓国人について「日本側に一貫性がないからだ」と指摘しました。しかし、情報の正確性を欠くこの問題で事実に基づかない謝罪を求められても、まったく受け入れられるものではありません。国民感情が法より上というお国柄は法治国家ではありえません。
「嘘も百回つけば本当になる」とは、政治プロパガンダや広告心理で、よく使われる手法です。一説によれば、ナチスドイツの国家情報戦略の天才と言われたヨーゼフ・ゲッペルスが語った内容が変形したものだとも言われています。
ゲッペルスは「もし、あなたが非常に大きな嘘を頻繁につき続ければ、人々は最後にはその嘘を信じるだろう」と言ったそうです。しかし、彼のその後の言葉はもっと興味深い。彼は「真実は嘘の不倶戴天の敵であり、したがって、真実は国家の最大の敵である」と語ったと言われます。
世界中の多くの指導者や商人たちが、大小の嘘で利益を得てきたにも事実です。中国共産党が唯一存在価値を主張し続ける日本統治からの開放の功績も、史実とは異なる根拠のない嘘ですし、北朝鮮の金一族は嘘と作り話による統治を続け、韓国の反日教育も作り話に上に成り立っています。
彼らにとって、真実は最大の敵であり、嘘を繰り返すことは絶対不可欠となっています。重要なポイントは、嘘が国家権力によって保護され、その国家内では正当性を持ち、なおかつ真実として扱われることです。
日本では「嘘は泥棒の始まり」といい、嘘は非常にいけないものとして扱われていますが、嘘をこれほど悪いものとする国は、世界中を取材してきた私の経験からしても日本くらいなものです。例えば国家間で殺戮と闘争を繰り返してきたヨーロッパでは、嘘をつくことは必要悪とされてきました。これは中国大陸や韓半島、ロシアでも同じです。
この保身のための嘘に、海外で働く日本人ビジネスマンは悩まされています。謝らない、言い訳をするのたぐいも同様な動機です。無論、ナチスドイツの前でキリスト教徒のふりをして急場を凌ごうとしたユダヤ人は蔑まれましたが、権力闘争やビジネスのような相対的価値の下での嘘は、それほど大罪とは見なされてきませんでした。
この保身のための嘘に、海外で働く日本人ビジネスマンは悩まされています。謝らない、言い訳をするのたぐいも同様な動機です。無論、ナチスドイツの前でキリスト教徒のふりをして急場を凌ごうとしたユダヤ人は蔑まれましたが、権力闘争やビジネスのような相対的価値の下での嘘は、それほど大罪とは見なされてきませんでした。
ともかく、嘘や作り話で人を騙すのが日常茶飯事の国では、性善説は通用しません。この現実に日本人は、どう対処するかが今、問われています。かつて安倍首相が「誠実さを持って対処すれば、それが相手に伝わるものだ」と対中国外交で語りましたが、誠実さだけでは国益を守れません。
加えて今はメディアが十分な取材確認することなく情報を垂れ流し、SNSも政治的意図などで嘘の情報を流すツールと化しています。嘘でも頻繁に繰り返せば、まるでそれが真実であるかのように世界に受け止められる可能性は捨てきれません。
そんな環境の中で、日本は圧倒的な情報発信不足です。「沈黙は金、雄弁は銀」という諺は金より銀に価値があった時代のことわざなので、雄弁が沈黙に勝るというのが本来の意味です。和を重んじ、自己主張を良しとしない文化の中で、あたかも沈黙が雄弁に勝ると逆の意味で使われています。
加えて今はメディアが十分な取材確認することなく情報を垂れ流し、SNSも政治的意図などで嘘の情報を流すツールと化しています。嘘でも頻繁に繰り返せば、まるでそれが真実であるかのように世界に受け止められる可能性は捨てきれません。
そんな環境の中で、日本は圧倒的な情報発信不足です。「沈黙は金、雄弁は銀」という諺は金より銀に価値があった時代のことわざなので、雄弁が沈黙に勝るというのが本来の意味です。和を重んじ、自己主張を良しとしない文化の中で、あたかも沈黙が雄弁に勝ると逆の意味で使われています。
同時に最近強く感じることは、真実こそが歴史を動かすという信念を持つことです。嘘や作り話は、その場しのぎになるにしても、問題の根本的解決は先のばしになるだけです。嘘が横行する国や組織は長い目で見れば発展しないということです。
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