
今月16日、米商務省は米企業に対して中国通信機器大手の中興通訊(ZTE)への製品輸出を7年間禁じる措置を発表し、米国内の関連サプライヤーも困惑する事態となり、注目を集めています。ことの発端は2017年3月、ZTEが米国の制裁対象であるイランなどに違法に通信機器を輸出したことを認め、11億9000万ドル(約1280億円)の罰金を支払うことで合意したことに始まります。
問題がそこまでなら日本企業も過去にあったような話ですが、ZTEは当時、米当局と違法行為に関与した社員の解雇や報酬減額などの処分で合意し、実行したと報告していました。ところが、米商務省が入手した処分に関する証拠資料から、解雇は行われず、減俸どころかボーナスも全額支払われていたことが発覚したわけです。
米政府は、ただちに米サプライヤーのZTEへの部品供給を7年間禁じる措置を発表すると共に、17日には、上場している香港証券取引所と深圳証券取引所での株式売買を停止しました。ほとんどの部品を米企業から調達しているZTEにとっては深刻な結末です。
経済関係は持ちつ持たれつなので、ZTEに制裁を科すことは、自動的にZTEに部品供給している米光学部品メーカーにとっても深刻なダメージで、株価は急落しています。しかし、このような結果をもたらした最大の原因は、米当局と交わした合意内容をZTEが欺いたことにあるのは確かです。
ZTEのトップは20日、「危機を脱するための努力を惜しまない」と述べながらも「あらゆる法的措置で対抗する」との考えを表明した。法を破った本人の弁としては呆れるしかない発言だ。ZTEは最終目標をメイドインチャイナブランドにしているだけに、アメリカの中国メーカー潰しとの受け止め方もあります。
米当局が行った今回の措置は米企業にもダメージを与える一方、政府は安全保障上の脅威に繋がる違法行為と説明しており、当然とも言えるものです。自国の安全保障をアメリカに70年以上依存してきた日本と違い、アメリカの安全保障への意識は非常に高く、敏感で厳格です。
近年、中国当局が情報収集を行うバックドアは中国スマホに仕込まれているという疑惑から、アメリカ政府は政府機関での使用を制限し、警戒していますが、日本は中国スマホが溢れ、全く無防備です。
最近、韓国の文在寅大統領の側近が、朴前大統領の失脚と大統領選挙、今年の平昌五輪での北朝鮮選手団受入れなど、一連の内政、外交を左右した世論をネット上から操作していた疑惑が浮上し、問題になっています。今やわれわれの気付かないところで、韓国や中国当局が意図的に日本の世論操作を行っている可能性は濃厚です。
法の編み目をかいくぐるという言葉がありますが、中国企業の海外での遵法意識は極めて低いと言えます。中国から見れば、経済的にも軍事的にも優位に立つアメリカが自国に都合のいいようにルールを造っているだけとしか見えないのが最大の原因と言えます。
彼らから見える世界の風景は、われわれとは大きく異なるということです。英国で元ロシアスパイの親子を毒殺しようとした事件も同じことが言えます。ロシアから見れば、欧米諸国のルールは身勝手なもので、ロシアが守る必要のないルールと考えている可能性が高いということです。国連安保理での中国・ロシアの態度を見ても分かります。
アジアの新興国に進出している日系企業も、ナショナルスタッフの遵法意識の低さに悩まされ、コンプライアンスが意味をなしていない状況が散見されます。家族単位の規範しかなく、公共意識が持てないことも原因の一つですが、自国での遵法意識が低い人間や企業が、他国の法を守る精神があるとは思えません。それが現実です。
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