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 フランス語圏では、漫画は9番目の芸術と位置づけられ、芸術のカテゴリーの一つとして扱われるようになっています。フランス・ベルギーでは「バンド・デシネ」と呼ばれる漫画ですが、スピルバーグが映画化した『タンタンの冒険』が日本でも有名です。

 ベルギーの首都、ブリュッセルにはバンド・デシネの美術館、ベルギー漫画センターがあります。ベルギーもバンド・デシネの聖地の一つで、美術館の建物は、アール・ヌーヴォー建築の巨匠、ヴィクトル・オルタが布織物の豪商のために建設したアール・ヌーヴォー様式の建物で、建物自体が芸術作品として楽しめます。

 特にメインホールは作品展示に適しており、様々なキャラクターのオブジェも展示され、バンド・デシネのファンにはエキサイティングな空間になっています。

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 センターでは、バンド・デシネの歴史や漫画手法似ついての解説、エルジュの『タンタンの冒険』、ペヨの『フマーフ』などベルギーを代表する世界的にも知られる作家の紹介をするコーナーがあります。さらに日本の浮世絵、ジブリ作品など現代の漫画アニメの紹介もしています。

 また、建物内に併設の図書館では、実際にバンデ・デシネの様々な作品を読むこともできる。ヨーロッパではバンド・デシネは子供だけのものではなく、大人のファンも多く、来館者の年齢層は様々。今は夏のヴァカンスの時期ということもあり、親子連れの来館者も多く、館内は、さながらテーマパークのような賑わいを見せています。

 企画展としては、『SOS Happiness』や『MR Black』で知られるグリフォーの「サインされたグリフォー:脚本家たちのためのイラストレーション」展(11月24日まで)や、ベルギーの漫画家、マーク・ワスターラインの足跡を辿る展覧会「「ワスターライン:ストーリーテラーの世界」展(9月15日まで)が開催されています。

 ベルギーはヨーロッパ人の中で、最も手先が器用といわれ、その職人技は芸術だけでなく、建築や装飾工芸、織物など、様々な分野で高い評価を受け、バンド・デシネの分野でも優れた作品を生み出しました。日本の漫画と共感する部分もありますが、ヨーロッパの歴史や文化が生んだバンド・デシネは、アメリカでもファンが多く、今は日本の漫画に勢いがありますが、西洋に定着しているといえます。

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