世界的景気後退が深刻化する中、世界各地で保護主義的傾向が頭をもたげています。英国では、移民が英国人の職場を奪っているとして、外国人労働者受け入れに抗議行動が繰り返され、フランスのサルコジ大統領が、「フランス人の買うフランス車がチェコの工場で製造されているのは容認できない」と発言し、保護主義との批判を受けています。

 

日本でも日系ブラジル人たちが、真っ先に職場を失っていますが、欧州でも雇用不安が拡大する中、まず敵視されるのは外国人労働者です。そこに忍び寄るのは外国人排撃を主張するネオナチなどの極右的思想です。政府は国民生活を守る一方で、極右思想も押さえ込む必要があります。

 

労働運動は本来、左翼的思想に支配されてきたわけですが、各国で保護主義的傾向が強まると、労働者には極右思想が入っていく可能性もあるということです。悲劇は自国を逃れてきた経済難民で、白い目でみられながら暮らすか、貧困を覚悟して自国に戻るしかありません。

 

グローバル化の美名のもとに、多くの人びとが国を超えて大量に移動してきたわけですが、移動した先の国で差別と追い出しにあっているのは悲惨です。英国で働いていて身の危険を感じ、自国に戻ったポルトガル人は、英国人から明らかな差別を受けたと訴えています。